2009年3月19日 (木)

悟りということは・・・

実は、ちょっと、「くやしい」ことがあったのです。

その時に、正岡子規の「病床六尺」の有名な文章を思い出しました。

(↑「正岡子規」(Wikipideaより)

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悟りということは いかなる場合にも 平気で死ぬることかと思っていたのは間違いで、

悟りということは いかなる場合にも 平気で生きていることであった。

(「病床六尺」正岡子規より)

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「くやしい」ことも、とらえ方を少し変えて受け止めたいと思います。

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2008年8月29日 (金)

かぐや姫の犯した罪は何だろう?

「竹取物語」は、”かぐや姫”のお話で有名です。

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”かぐや姫”は、”月の都”で罪を犯したので、人間の世界に遣わされたのだとされています。

しかし、”かぐや姫”が犯した罪が何なのかは、書かれていません。

さて、一体、彼女が”月の都”で犯した罪名は何だったのでしょうか。

そして、その罪の償いが、「人間の世界で生きること」というのも、なかなか深いものがあります。

「光り輝く、かぐや姫」が、「闇」の部分を背負っていること・・・・。

人間の世界に生きることは「かくや姫が苦しむこと、罪の償いに相当することであること」であるとした、「竹取物語」の作者の男性(作者は未詳ですが、高い学識があり、和歌にも長じていた男性と推定されています)の思いの裏には、どんな体験があったのかと、ふと考えてしまいました。

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2008年7月22日 (火)

源氏物語千年紀の今年に大発見ですね!

昨日のニュースでも報道されていましたが、「源氏物語」のまぼろしの写本が70年ぶりに発見されたとのこと!

五十四帖のうち、半分以上は、一般に知られている内容とはちがう内容を含んであり、独自の文が含まれてもいるそうです。

(写真は、http://blog-imgs-21.fc2.com/j/u/n/junsky07/GenjiMonogatari.jpgより)

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http://www.iwate-np.co.jp/newspack/cgi-bin/newspack_s.cgi?s_main+CN2008072101000468_3

2008年07月21日

幻の源氏物語写本を発見  重文級、独自の文も

 源氏物語の写本の一つで約70年間、行方が分からず幻の存在だった「大沢家本」が見つかり、国文学研究資料館(東京都)の伊井春樹館長が21日、大阪府内の講演会で発表した。

 54帖がすべてそろい、明治時代の国学者小杉榲邨による1907年の鑑定書なども添えられており、伊井館長によると、重要文化財級という。所有者の意向で、所在場所などは明らかにされていない。

 大沢家本は鎌倉時代から室町時代にかけて書き写されたとみられる。54帖のうち、半分以上は一般に知られているものとは違う内容を含んでおり、源氏物語の成立や伝来を研究する上で、貴重な史料となりそうだ。

 大沢家本は07年より前は奈良の国学者大沢清臣が所有しており、小杉が同年の日記に存在を記録。平安文学研究の権威池田亀鑑も40年ごろ調査したが、他の研究者が調査した形跡はなく、以降所在が分からなくなっていた。

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「大沢家本」の「夕霧」の末尾の「なにはの浦に」という、他の写本にはない文が書かれていることが注目されています。

国文学資料館の伊井春樹館長は、平安期の「古今和歌六帖」の中の和歌である、

「おしてるや なにはのうらに焼くしほの からくもわれは おいにけるかな」

の一部と見ているとのことです。

そして、伊井館長のおっしゃるように、

「やや疲れた中年の夕霧の感慨を表現したのかもしれない」という感想に共感しています・・・・(^^;)

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2008年6月27日 (金)

八十年前の「謎かけ遊び」

今から、約80年前に、全国的に募集し入選した「物は付(ものはづけ)」という「謎かけ遊び」が残っています。

少し紹介しますね。

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題:飛び上がるものは・・・・

答え:琴に落ちた花櫛(はなぐし)

 々:川を越す蝶々

 々:操り人形の足

 々:坊やの数勘定(ひとつ、ふたつ、う~ん、ここのつ・・・なんて言う感じでしょうかね~)

題:広いものは・・・・

答え:ひとり残った試験場(う~~ん、これは、想像できる気がするなぁ・・・)

 々:赤ん坊を亡くした膝(・・・切ないです)

 々:歴史の余白

 々:ひらめの腹

題:太いものは・・・

答え:苗代田の足跡

 々:焼き場の煙突(無常観、悲しみが胸にせまりますね・・・)

題:重いものは・・・・

答え:大勢でかつぐ神輿(みこし)

 々:紅をつけた唇

 々:たらいの水

題:光るものは・・・・

え:陽を浴びたプロペラ

 々:昨日からのくすり指(きっと、左手でしょうね・・・)

題:早いものは・・・

答え:あれ以来

 々:小僧の口上

 々:朝顔の客

題:のびるものは・・・

答え:夫の出世

 々:やせ馬の毛

 々:素人の盆栽

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まさに、時代を超えた秀作揃いですよね。

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2008年3月13日 (木)

兼好法師の教養って、すごい!

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有名な「徒然草」を書いた兼好法師ですが、彼の教養の深さ、広さには、脱帽です!

専門の仏教だけではなく、儒教、老荘思想、神道、有職故実、暦法・・・etcと多岐にわたっています。

また、兼好法師は、乗馬、蹴鞠、囲碁、双六などにも通じていたようです。

和歌の腕前は、二条為世に師事していたわけですから、まさに、一流です。

さらに、彼は浮浪者やばくち打ちまで「徒然草」に登場させていますので、その交際範囲の広さにも驚きますね。

彼は「長生きをすると恥をかくことが多いから、人は長くても四十歳に満たないくらいで死ぬのが見苦しくないだろう」(「徒然草」・・第七段)と書いていますが、彼は六十代後半まで生きています。当時としては、かな~りの長寿ですよね・・・・(^^)

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2008年2月 8日 (金)

芥川龍之介の恋文

芥川龍之介

芥川龍之介の恋文(ラブレター)を、読みました。

芥川が後に結婚することになる塚本文(つかもと ふみ)宛に書いた手紙です。なんと、素直に恋心が伝わるラブレターであろうかと思いました。そして、「文ちゃん」の気持ちを配慮しています。芥川のありのままの気持ちが、ストレートに伝わってきます。

一部を紹介しますが、読みにくい漢字をひらがなになおしたり、歴史的仮名遣いを現代仮名遣いになおしました。ご了承下さい

・・・・東京がこいしくなるというのは、東京の町がこいしくなるばかりではありません。東京にいる人もこいしくなるのです。そういう時に、僕は時々 文ちゃんの事を思い出します。文ちゃんをもらいたいという事を、僕が兄さんに話してから 何年になるでしょう。(こんな事を 文ちゃんにあげる手紙に書いていいものかどうか 知りません。)もらいたい理由は   たった一つあるきりです。そうして その理由は僕は 文ちゃんが好きだという事です。もちろん昔から 好きでした。今でも 好きです。そのほかに理由はありません。僕は 世間の人のように 結婚という事と いろいろな生活上の便宜という事を一つにして考えることのできない人間です。ですから これだけの理由で 兄さんに 文ちゃんを頂けるなら頂きたいといいました。そうして それは頂くとも頂かないとも 文ちゃんの考え一つで きまらなければならないといいました。・・・・・・

 

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2008年1月24日 (木)

小倉百人一首

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藤原定家が撰者の「百人一首」ですが、後世の人が補修したとするのが通説とされています。

小倉山のふもとにある藤原定家の山荘のふすまの色紙に歌が書かれていたところから、「小倉百人一首」と呼ばれています。

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001 天智天皇
秋の田のかりほの庵のとまをあらみ 我がころも手は露にぬれつつ

002 持統天皇
春過ぎて夏来にけらし白妙の 衣ほすてふ天の香具山

003 柿本人麻呂
あしひきの山どりの尾のしだり尾の ながながし夜をひとりかもねむ

004 山部赤人
田子の浦にうちいでて見れば白妙の 富士の高嶺に雪はふりつつ

005 猿丸大夫
おく山に紅葉ふみわけなく鹿の 声きく時ぞ秋はかなしき

006 中納言家持
かささぎのわたせる橋におく霜の 白きを見れば夜ぞふけにける

007 安倍仲麿
天の原ふりさけ見れば春日なる 三笠の山に出でし月かも

008 喜撰法師
我が庵は都のたつみしかぞすむ 世を宇治山と人はいふなり

009 小野小町
花の色はうつりにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに

010 蝉 丸
これやこの往くもかへるも別れては 知るも知らぬも逢坂の関

011 参議 篁
わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと 人にはつげよあまのつり舟

012 僧正遍昭
天津風雲の通ひ路吹きとぢよ をとめの姿しばしとどめむ

013 陽成院
つくばねの峰よりおつるみなの川 恋ぞつもりて淵となりぬる

014 河原左大臣
陸奥のしのぶもぢずり誰ゆゑに 乱れそめにしわれならなくに

015 光孝天皇
君がため春の野に出でて若菜つむ 我が衣手に雪はふりつつ

016 中納言行平
立ち別れいなばの山の峰に生ふる まつとしきかば今かへり来む

017 在原業平朝臣
千早ぶる神代もきかず龍田川 からくれなゐに水くくるとは

018 藤原敏行朝臣
住の江の岸による波よるさへや 夢の通ひ路人目よくらむ

019 伊 勢
難波潟みじかき芦のふしの間も あはでこの世を過ぐしてよとや

020 元良親王
わびぬれば今はた同じ難波なる 身をつくしても逢はむとぞ思ふ

021 素性法師
今来むといひしばかりに長月の 有明の月を待ち出でつるかな

022 文屋康秀
吹くからに秋の草木のしをるれば むべ山風をあらしといふらむ

023 大江千里
月見ればちぢにものこそ悲しけれ わが身ひとつの秋にはあらねど

024 菅 家
このたびは幣も取りあへず手向山 紅葉のにしき神のまにまに

025 三条右大臣
名にしおはば逢坂山のさねかづら 人に知られでくるよしもがな

026 貞信公
小倉山峰のもみぢ葉心あらば 今ひとたびのみゆき待たなむ

027 中納言兼輔
みかの原わきて流るる泉川  いつみきとてか恋しかるらむ

028 源宗于朝臣
山里は冬ぞさびしさまさりける 人めも草もかれぬと思へば

029 凡河内躬恒
心あてに折らばや折らむ初霜の おきまどはせる白菊の花

030 壬生忠岑
有明のつれなく見えし別れより 暁ばかりうきものはなし

031 坂上是則
朝ぼらけ有明の月と見るまでに 吉野の里にふれる白雪

032 春道列樹
山川に風のかけたるしがらみは 流れもあへぬもみぢなりけり

033 紀 友則
久かたの光のどけき春の日に しづ心なく花の散るらむ

034 藤原興風
誰をかも知る人にせむ高砂の 松もむかしの友ならなくに

035 紀 貫之
人はいさ心も知らずふるさとは 花ぞむかしの香ににほひける

036 清原深養父
夏の夜はまだよひながら明けぬるを 雲のいづこに月やどるらむ

037 文屋朝康
白露に風の吹きしく秋の野は つらぬきとめぬ玉ぞ散りける

038 右 近
忘らるる身をば思はず誓ひてし 人の命の惜しくもあるかな

039 参議 等
浅茅生のをののしの原しのぶれど あまりてなどか人の恋しき

040 平 兼盛
しのぶれど色に出でにけりわが恋は ものや思ふと人の問ふまで

041 壬生忠見
恋すてふわが名はまだき立ちにけり 人知れずこそ思ひそめしか

042 清原元輔
契りきなかたみに袖をしぼりつつ 末の松山波こさじとは

043 権中納言敦忠
逢ひ見ての後の心にくらぶれば 昔はものを思はざりけり

044 中納言朝忠
逢ふことの絶えてしなくはなかなかに 人をも身をも恨みざらまし

045 権徳公
あはれともいふべき人は思ほえで 身のいたづらになりぬべきかな

046 曽禰好忠
由良のとをわたる舟人かぢをたえ 行く方も知らぬ恋の道かな

047 恵慶法師
八重むぐらしげれる宿のさびしきに 人こそ見えね秋はきにけり

048 源 重之
風をいたみ岩うつ波のおのれのみ 砕けてものを思ふころかな

049 大中臣能宣朝臣
御垣守衛士のたく火の夜はもえ 昼は消えつつものをこそ思へ

050 藤原義孝
君がため惜しからざりし命さへ ながくもがなと思ひけるかな

051 藤原実方朝臣
かくとだにえやは伊吹のさしも草 さしも知らじな燃ゆる思ひを

052 藤原道信朝臣
明けぬれば暮るるものとは知りながら なほ恨めしきあさぼらけかな

053 右大将道綱母
歎きつつひとりぬる夜の明くる間は いかに久しきものとかは知る

054 儀同三司母
忘れじの行末までは難ければ 今日をかぎりの命ともがな

055 大納言公任
滝の音は絶えて久しくなりぬれど 名こそ流れてなほ聞えけれ

056 和泉式部
あらざらむこの世のほかの思ひ出に 今ひとたびの逢ふこともがな

057 紫式部
巡りあひて見しやそれともわかぬ間に 雲がくれにし夜半の月かな

058 大弐三位
有馬山猪名のささ原風吹けば いでそよ人を忘れやはする

059 赤染衛門
やすらはで寝なましものを小夜更けて 傾くまでの月を見しかな

060 小式部内侍
大江山いく野の道の遠ければ まだふみも見ず天の橋立

061 伊勢大輔
いにしへの奈良の都の八重桜 今日九重に匂ひぬるかな

062 清少納言
夜をこめて鳥のそら音ははかるとも 世に逢坂の関はゆるさじ

063 左京大夫道雅
今はただ思ひ絶えなむとばかりを 人づてならで言ふよしもがな

064 権中納言定頼
朝ぼらけ宇治の川霧たえだえに あらはれわたる瀬々の網代木

065 相 模
恨みわびほさぬ袖だにあるものを 恋に朽ちなむ名こそ惜しけれ

066 前大僧正行尊
もろともにあはれと思へ山桜 花よりほかに知る人もなし

067 周防内侍
春の夜の夢ばかりなる手枕に かひなく立たむ名こそ惜しけれ

068 三条院
心にもあらでうき世にながらへば 恋しかるべき夜半の月かな

069 能因法師
あらし吹く三室の山のもみぢ葉は 龍田の川のにしきなりけり

070 良暹法師
寂しさに宿を立ち出でてながむれば いづこもおなじ秋の夕暮

071 大納言経信
夕されば門田の稲葉おとづれて 芦のまろやに秋風ぞ吹く

072 祐子内親王家紀伊
音にきく高師の浜のあだ波は かけじや袖の濡れもこそすれ

073 権中納言匡房
高砂の尾の上の桜咲きにけり 外山の霞たたずもあらなむ

074 源俊頼朝臣
うかりける人を初瀬の山おろしよ はげしかれとは祈らぬものを

075 藤原基俊
契りおきしさせもが露を命にて あはれ今年の秋も去ぬめり

076 法性寺入道前関白太政大臣
わたの原漕ぎ出でて見れば久かたの 雲ゐにまがふ沖つ白波

077 崇徳院
瀬をはやみ岩にせかるる滝川の われても末に逢はむとぞ思ふ

078 源兼昌
淡路島通ふ千鳥の鳴く声に 幾夜ねざめぬ須磨の関守

079 左京大夫顕輔
秋風にたなびく雲の絶え間より もれ出づる月の影のさやけさ

080 待賢門院堀川
ながからむ心も知らず黒髪の 乱れて今朝はものをこそ思へ

081 後徳大寺左大臣
ほととぎす鳴きつる方を眺むれば ただ有明の月ぞのこれる

082 道因法師
思ひわびさても命はあるものを 憂きに堪へぬは涙なりけり

083 皇太后宮大夫俊成
世の中よ道こそなけれ思ひ入る 山の奥にも鹿ぞ鳴くなる

084 藤原清輔朝臣
ながらへばまたこの頃やしのばれむ 憂しと見し世ぞ今は恋しき

085 俊恵法師
夜もすがらもの思ふ頃は明けやらで ねやのひまさへつれなかりけり

086 西行法師
なげけとて月やはものを思はする かこち顔なるわが涙かな

087 寂蓮法師
むらさめの露もまだひぬまきの葉に 霧立のぼる秋の夕暮

088 皇嘉門院別当
難波江の芦のかりねの一夜ゆゑ 身をつくしてや恋ひわたるべき

089 式子内親王
玉の緒よ絶なば絶えねながらへば 忍ぶることのよわりもぞする

090 殷富門院大輔
見せばやな雄島のあまの袖だにも 濡れにぞ濡れし色は変らず

091 後京極摂政前太政大臣
きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに 衣かたしきひとりかも寝む

092 二条院讃岐
わが袖は潮干にみえぬ沖の石の 人こそ知らね乾く間もなし

093 鎌倉右大臣
世の中は常にもがもな渚こぐ あまの小舟の綱手かなしも

094 参議雅経
みよし野の山の秋風小夜ふけて ふるさと寒く衣うつなり

095 前大僧正慈円
おほけなくうき世の民におほふかな わが立つ杣に墨染の袖

096 入道前太政大臣
花さそふあらしの庭の雪ならで ふりゆくものは我が身なりけり

097 権中納言定家
来ぬ人をまつほの浦の夕なぎに 焼くや藻塩の身もこがれつつ

098 従二位家隆
風そよぐならの小川の夕暮は みそぎぞ夏のしるしなりける

099 後鳥羽院
人も惜し人も恨めしあぢきなく 世を思ふゆゑにもの思ふ身は

100 順徳院
百敷や古き軒端のしのぶにも なほあまりある昔なりけり
 

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2008年1月23日 (水)

「とりかへばや物語」

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平安時代の作品に「とりかへばや物語」があります。

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ある貴族の子で、兄妹がいました。

男の子は、女性的な性格で、女の子は、男性的な性格でした。

父の貴族は2人の子どもを「取り替えたいなあ」と嘆いていました。

そして、この兄妹は、男の子は「姫君」として、女の子は「若君」として育てられることになります。

女の子は、「男性」として宮廷に出仕しますが、すばらしい才能を発揮します。

そして、出世街道をまっしぐらに進みます。

男の子は、「女性」として後宮に出仕を始めます。

2人は、それぞれ成長していく過程で、苦悩が始まります。

やがて、女の子(「若君」の格好をしている)は、同僚の「宰相中将」に、とうとう素性を知られてしまいます。

女の子が、彼に身を許してしまうシーンは、この作品の重要なシーンの一つとされています。

そして、とうとう、女の子(「若君」)は、密かに出産してしまいます。

そのことで、状況は大きく変化していきます。

まず、男の子(「姫君」)が元の男性の姿に戻ります。

そして、女の子(「若君」)を守るために、行動を起こし、女の子(「若君」)もまた、女性の姿に戻ります。

そして、この2人は周囲にわからないように、お互いの立場を入れ替えるのです。

本来の「性別」に戻った2人は、それぞれが、自分の人生を切り開いていきました。

そして、幸福な結婚をし、「関白」・「中宮」という最高位につきました。

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古くから読み継がれてきた作品ではありますが、「奇抜な構想」、「官能的な描写」、「退廃的傾向」などを指摘されています。

明治時代など、一時期、この作品は、大変酷評されました。

そして、近年には、「ジェンダー」の視点から再評価された作品です。

もともと持っている、個人の性質と、社会的に期待される役割との差を、はっきりと描いている「とりかへばや物語」は、現代の小説などに近いという評価があります。

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「詩仙」と呼ばれた「李白」

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西暦710年~762年。生まれは蓮郷(れんきょう)と言われているが定かではありません。

幼い頃から詩書に造詣が深く、文才を表していたと言います。

また、剣術を好み、任侠の徒とつきあっていたこともあると言われています。

有名な詩のひとつ、「早に白帝城を発す」は、安史の乱が起こっていたとき、安禄山討伐軍に参軍するが、逆に反乱軍と見なされてしまいます。

逮捕されて夜郎に流罪される途中、大赦で釈放されました。その時の川を下る光景が詠まれたのが、この有名な漢詩になりました。

絶句と楽府(がふ)に優れ、酒や月を好んで詩の材料にしています。

「春夜桃李園に宴するの序」は、「四六べんれい文」の代表的作品として有名です。

おおらかな性格の李白は、表現もダイナミックで、鮮やかな色彩に富み、すばらしい比喩表現で、詠む者を魅了してやみません。

有名な伝説として、李白が死んだのは、舟の中で酔っぱらい、水に映った月をとろうとして溺れたからである・・・というものがあります。

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杜甫・李白・白楽天―中国の三大詩人 その詩と生涯 Book 杜甫・李白・白楽天―中国の三大詩人 その詩と生涯

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ビジュアル漢詩 心の旅1 悠久の古都を巡る Book ビジュアル漢詩 心の旅1 悠久の古都を巡る

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日本語力がつく漢詩一〇〇篇―李白・杜甫から乃木希典まで Book 日本語力がつく漢詩一〇〇篇―李白・杜甫から乃木希典まで

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李白と杜甫 (講談社学術文庫) Book 李白と杜甫 (講談社学術文庫)

著者:高島 俊男
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漢詩の作詩技法と鑑賞 Book 漢詩の作詩技法と鑑賞

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李白 Book 李白

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小説 李白と杜甫 Book 小説 李白と杜甫

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書いて鑑賞する漢詩李白 Book 書いて鑑賞する漢詩李白

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詩歌書例100選〈2〉唐1 王維・李白 Book 詩歌書例100選〈2〉唐1 王維・李白

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研究資料漢文学〈第4巻〉詩(2)―唐2 李白、杜甫 Book 研究資料漢文学〈第4巻〉詩(2)―唐2 李白、杜甫

著者:堀江 忠道,大地 武雄,鎌田 正,田部井 文雄
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2008年1月22日 (火)

「源氏物語」が書かれてから1000年

源氏物語 DVD 源氏物語

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紫式部の名作である「源氏物語」ですが、この作品の大部分が、「西暦1008年の成立」とされていますので、今年2008年で、成立から1000年を迎えることになります。

「源氏物語」は、作り物語や歌物語の流れを受け継ぎ、さらに和歌や日記をも吸収して、見事なまでの作品になりました。

紫式部は、ある意味、現世ではありえないとも言えるほどの理想的な人物である「光源氏」を軸として、普通の人では経験できないほどの「栄華」と、そして「憂い」をこの虚構の世界に構築させました。

この物語は、人の心の普遍的な真実を見事に描いているとも言われています。

「源氏物語」の成立によって、物語文学の質は、いわば飛躍的に高質なものとなったといえるでしょう。

「PHP 2月号」に、瀬戸内寂聴さんの「源氏物語」についてのインタビューが掲載されています。

瀬戸内さんは、「源氏物語」が今日まで読み継がれてきた魅力について、「小説としての面白さにつきます」と話されていました。

まさにその通りであって、「面白い」という意味には、あらゆる文学的な要素を含んでいるのだと思いますが、「PHP」の中でも、瀬戸内さんのおっしゃっているように、「いつの時代であっても変わらない恋愛や人生の苦悩が真正面から描かれ、恋愛のテクニックから人間の性(さが)や、人生の哀歓までが詰まっています。読む人の年齢や経験によってその味わい方は異なってきます」ということが、「源氏物語」の尽きせぬ魅力なのでしょう。

「源氏物語」は、「作り物語に見られる虚構性・空想性」と、「歌物語に見られる叙情性」と、「日記文学に見られる自照性」の集大成と言われています。

登場人物は実に400人以上にのぼります。帝は4代70年以上の期間にわたり、内容の展開も豊かであり、日本古典文学の最高傑作といわれています。

江戸時代には、国学者である本居宣長が「源氏物語」の本質を「もののあはれ」と評しました。

後世に与えた影響も大きく、現代においても、「現代語訳」や「源氏絵」、「あさきゆめみし」などの漫画など、特に戦後から現代にかけては、さらに多くの読者層に享受される作品となっていることは、周知の通りです。

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